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山崎 匠*; 平井 孝昌*; 八木 貴志*; 山下 雄一郎*; 内田 健一*; 関 剛斎*; 高梨 弘毅
Physical Review Applied (Internet), 21(2), p.024039_1 - 024039_11, 2024/02
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Physics, Applied)This study presents a measurement method for determining the figure of merit for transverse thermoelectric conversion in thin-film forms. Leveraging the proposed methodology, we comprehensively investigate the transverse thermoelectric coefficient, in-plane electrical conductivity, and out-of-plane thermal conductivity in epitaxial and polycrystalline Fe/Pt metallic multilayers.
横山 佳祐; 上羽 智之
Journal of Nuclear Science and Technology, 60(10), p.1219 - 1227, 2023/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)高速炉で中燃焼度まで照射された中実・中空MOX燃料ピンの照射挙動解析を行った。照射後試験において、中空燃料ピンでは、Cs濃度の局所的な増加がMOX燃料カラムと上下ブランケットペレットの境界部近傍において確認された。一方、中実燃料ピンでは、被覆管外径の増加がMOX燃料カラム全域にかけて大きくなっていること、中空燃料ピンではこの外径増加が抑制されていることが確認された。計算コードによる解析の結果、Cs濃度の局所的な増加は、中空MOX燃料の外表面温度が中実燃料の外表面温度よりも高く、MOX燃料カラムからブランケット部へのCs軸方向移動が促進されたため生じたと評価された。また、中空MOX燃料における外径増加の抑制は、照射初期に燃料中心部への照射クリープ変形が生じることによると評価された。以上より、中空MOX燃料ピンは燃料被覆管の外径増加を抑制する効果があるが、Csの軸方向移動を促進することがわかった。
永瀬 文久
Annals of Nuclear Energy, 171, p.109052_1 - 109052_8, 2022/06
被引用回数:2 パーセンタイル:50.96(Nuclear Science & Technology)冷却材喪失事故において、酸化されたZr合金被覆管がスペーサーグリッドにより急冷時に強く拘束されると燃料の破損限界が低下する。したがって、軸方向拘束の現実的なレベルを推定することが、燃料の安全性に関するひとつの課題である。本研究では、PWR型模擬燃料セグメントと33グリッド片からなる試験体を、水蒸気中で加熱,冷却、および急冷し、燃料セグメントにかかる軸方向拘束力を測定した。ジルカロイ製グリッドの拘束力は温度とともに徐々に低下した。1060K以上に加熱されると、拘束力の低下は回復しにくく、冷却および急冷時の最大拘束力は以下10Nであった。インコネル製グリッドについては、拘束力が以上1070Kで明らかに減少したが、冷却により部分的に回復した。インコネル製グリッドによる最大拘束力は20から50Nであった。従来研究で予測されたような非常に強い拘束は、グリッド位置での酸化,膨れ,破裂、または共晶形成によって起こる可能性は一般的には低い。
豊田 智史*; 吉村 真史*; 住田 弘祐*; 三根生 晋*; 町田 雅武*; 吉越 章隆; 吉川 彰*; 鈴木 哲*; 横山 和司*
放射光, 35(3), p.200 - 206, 2022/05
大気圧光電子分光(AP-XPS)に立脚する多層積層薄膜界面の時空間深さ方向解析法の開発状況を述べた。初めに、時分割近大気圧硬X線角度分解光電子分光データによる深さ方向解析を行った。次に、空間分解能が備わった時分割角度分解AP-XPSデータの高速ピークフィッティングによる深さ方向解析法へ発展させ、酸化還元反応条件下での時空間深さ方向解析を実現した。また、スパースモデリングのジャックナイフ平均を組み合わせた、従来型の最大エントロピー法(MEM)が高い精度で深さ方向分布の動態計測に有効であることを述べた。
上羽 智之; 横山 佳祐; 根本 潤一*; 石谷 行生*; 伊藤 昌弘*; Pelletier, M.*
Nuclear Engineering and Design, 359, p.110448_1 - 110448_7, 2020/04
被引用回数:1 パーセンタイル:11.8(Nuclear Science & Technology)高速炉で高燃焼度を達成した軸非均質MOX燃料ピンの照射挙動を、連成した計算コードを持ちいて解析した。照射後試験では、軸非均質燃料ピンのMOX燃料カラムと上下・内部ブランケットカラムの境界部近傍において、Cs濃度とピン外径の局所的な増加が確認されている。解析の結果、Cs濃度増加はMOX部からブランケット部へのCsの軸方向移動によるものであると評価された。また、Cs-U-O化合物の形成によるブランケットペレットのスエリングは、PCMIを引き起こすほど顕著には生じていないと評価された。ピン外径増加に及ぼすPCMIの寄与は小さく、外径増加の主な要因は、被覆管スエリングとピン内ガス圧による照射クリープであると評価された。
長谷川 邦夫; Li, Y.; Mare, V.*; Lacroix, V.*
Proceedings of 2018 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2018), 5 Pages, 2018/07
周方向の表面欠陥を有する管の曲げによる塑性崩壊応力はASME Code Section X Appendix C-5320の式により推定される。この式は、管の内外表面欠陥に適用される。著者らは欠陥部分の管の平均半径を考慮し、内外表面欠陥を有する管の塑性崩壊応力式を導いた。その結果、外表面欠陥を有する管の塑性崩壊応力はAppendix Cの式から得られる応力より小さく、内表面欠陥の応力はAppendix Cの応力より大きいことを見出した。
早野 明; 板倉 賢一*
Journal of MMIJ, 133(4), p.76 - 86, 2017/04
大規模地下施設建設の坑道掘削時に行われる割れ目観察は、調査員の目視観察とクリノメーターを使用した割れ目方位の簡易計測といった従来からの手法に基づいている。そのため、調査の規模が大きいほどデータ品質の確保と調査員の安全確保が依然として課題である。計測対象物の三次元形状を表す点群を瞬時に取得できる三次元レーザスキャナ計測は、これらの課題解決に有効である。本研究では、レーザ計測の坑道壁面の割れ目観察への適用性を確認するために、坑道壁面の形状を表す点群から割れ目の方位やトレース長などの空間分布に関する情報を取得する方法を検討した。その手法は、坑道壁面形状を表す判読画像を用いた割れ目判読を基本としている。そして、その手法を掘削長50m程度の水平坑道に適用し、点群から取得できる割れ目データがどの程度従来手法に基づく割れ目データを再現しているのか確認した。その結果、調査員が目視観察により抽出した割れ目のうち8割強の割れ目が抽出され、割れ目方位も従来手法と比べて遜色ないことを確認した。点群から抽出できなかった割れ目のほとんどは、透水に寄与しないトレース長が短く密着性の良い割れ目であった。
江坂 文孝; 野島 健大; 鵜殿 治彦*; 間柄 正明; 山本 博之
Surface and Interface Analysis, 48(7), p.432 - 435, 2016/07
被引用回数:16 パーセンタイル:41.35(Chemistry, Physical)X線光電子分光法(XPS)は、固体試料の非破壊化学状態分析に広く用いられている。この方法では、イオンビームスパッタリングを併用することにより深さ方向分析が可能である。しかし、スパッタリングはしばしば偏析や選択的な原子の放出を引き起こし、正確な情報が得らえない場合がある。一方、放射光からのエネルギー可変X線の利用は、スパッタリングなしでの深さ方向分析を可能とする。本研究では、放射光X線を励起源としたXPSおよびX線吸収分光法(XAS)による深さ方向分析法について、MgSi単結晶の表面酸化層の分析を例に、検討を行った。その結果、本法により非破壊での深さ方向分析が可能であり、MgSi単結晶の表面酸化層としてSi-OあるいはSi-O-Mg層が形成されることがわかった。
小畠 雅明; 小林 啓介*
Journal of the Vacuum Society of Japan, 58(2), p.43 - 49, 2015/02
大きな検出深さを持つ硬X線光電子分光装置を利用した界面反応領域の深さ方向分析手法、及びこれを活用した金属電極/絶縁膜/半導体ゲートスタック構造などの多層構造に埋もれた界面の化学結合状態と電子状態について紹介する。
鈴木 篤之
Risk Analysis, 34(7), p.1240 - 1256, 2014/07
被引用回数:14 パーセンタイル:71.01(Public, Environmental & Occupational Health)福島事故は基本的な問題を提起した。科学技術は、特に頻度が低く高い影響を及ぼす必然的な重大事故を防ぐことは可能か?この問題はスリーマイル島やチェルノブイリ事故前に、Alvin Weinberg氏によって提唱され、長年にわたり難題となってきたトランス・サイエンスを思い起こさせる。本稿ではWeinberg氏が掲げた問題を再考しながら、事故原因の背後に横たわる社会技術や人間の行動の側面に特に焦点を当て事故の本質を見抜くことを目的としている。具体的には、リスク管理の意思決定プロセスに関する行動科学のアプローチに沿って課題達成のための革新的な方法の検討を行った。これらには情報の非対称性を伴う人間の行動のリスク管理、コミュニケーション行動との合理的なコンセンサスの探求、外部環境との相互作用を介した手続き的合理性の追求などが含まれる。本稿では、国内外の関係者との双方向のコミュニケーションの基盤となるよう、新たに生じるニーズをわが国の安全管理の枠組みに変えることについて論じている。
土屋 勝彦; 木津 要; 高橋 弘行*; 安藤 俊就*; 松川 誠; 玉井 広史
IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 16(2), p.922 - 925, 2006/06
被引用回数:1 パーセンタイル:11.94(Engineering, Electrical & Electronic)トカマク国内重点化装置における超伝導トロイダル磁場(TF)コイルの支持構造の最適化を進めている。プラズマ運転シナリオ上、最大の電磁力が加わると考えられる条件での応力や変位を、有限要素法解析により評価した。この評価に基づき、最も変位の低減に有効なコイルケースやシアパネルの配置を検討した結果、アウトボード側斜め下部において、コイルケースやシアパネル構造の増強を行えば、最も効率的に変位を抑えられることを見いだした。また、ボルトやキーの配置及び本数を調整して支持構造の簡素化を図り、構造物の応力/変位が設計基準を満たしていることを確認した。さらに、これまで未評価であった超伝導導体によって構成される巻線部に生じる歪みや、インボード部で巻線が受ける横圧縮力について、最大の電磁力荷重条件において評価した。その結果、導体長手方向の歪みは、熱処理時にコンジットから受ける歪みを緩和する伸び方向が顕著であり、導体の臨界電流劣化に寄与しないことがわかった。また、横圧縮力については、最大経験磁場の箇所で、ニオブアルミ素線の臨界電流値の劣化が始まると報告されている60MPa以下であった。このことから、現設計の支持構造は想定している導体性能に悪影響を及ぼさないことが確認できた。
上島 豊
地域研究交流, 21(1), p.2 - 5, 2005/06
国際数学・理科教育調査など多くのデータが我が国の青少年の科学技術離れを指摘している。これらの状況と時期を同じくして我が国の産業衰退が進んでいるため相関性が予期され、問題視されている。一部の大学教官や研究者などは高校生の科学技術への関心を喚起するためボランティアで講座などを開催して、その輪は確実にひろがっているが、ボランティア活動にとどまっているためその拡大スピードは遅々としている。われわれは、上記状況を改善するための制度が必要であると感じ、代表者がNPO法人けいはんな文化学術協会高橋克忠理事長、中核機関として財団法人関西文化学術研究都市推進機構を据え、NPO法人けいはんな文化学術協会,奈良先端科学技術大学院大学,大阪大学,国際電気通信基礎技術研究所,日本原子力研究所の6組織において一昨年度、科学技術振興調整費の政策提言として「サイエンスメディエーター制度の推進」を提案し、平成15年から2年間のプロジェクトとして採択された。本論文では、この「サイエンスメディエーター制度の推進」プロジェクトに関して解説する。
大島 武; Lee, K. K.; 石田 夕起*; 児島 一聡*; 田中 保宣*; 高橋 徹夫*; 吉川 正人; 奥村 元*; 荒井 和雄*; 神谷 富裕
Materials Science Forum, 457-460(Part2), p.1405 - 1408, 2004/06
(001)立方晶炭化ケイ素(3C-SiC)ホモエピタキシャル膜上に作製した金属-酸化膜-半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)の電気特性とチャンネル方向([-110]方向に垂直,水平)の関係を調べた。その結果、両方のMOSFETともにしきい値電圧は-0.5V、チャンネル移動度は215から230cm/Vsと同様であることが見いだされた。このチャンネル移動度の値はこれまでに六方晶SiCでは達成されていない優れた値である。サブシュレショールド領域でのドレイン電流の値を調べたところ、[-110]に垂直のMOSFETは10Aオーダーであるのに対し、[-110]に平行なMOSFETは10Aオーダーと二桁も高いことが明らかとなった。これは、3C-SiC基板を[-110]方向にアンジュレーションをつけたSi基板にエピタキシャル成長するが、成長後にもその際の欠陥が残留し、伝導に影響するため[-110]に沿うように電流が流れる場合はリークが大きくなるためと考えられる。
斉藤 健; 山本 博之; 朝岡 秀人; 原口 雅晴*; 今村 元泰*; 松林 信行*; 田中 智章*; 島田 広道*; 北條 喜一
Analytical Sciences (CD-ROM), 17(Suppl.), p.1073 - 1076, 2002/03
放射光を利用したX線光電子分光法(SR-XPS)を用い、-FeSi生成過程におけるSi,Feの深さ方向組成分布の解析を試みた。Si(111)基板表面に室温で100Å Feを蒸着し、723Kでアニールを行うことにより、-FeSi薄膜の作成を試みた。励起X線エネルギー200~1000eVの範囲でFe/Si比の励起X線エネルギー依存性を解析した。IMFP値を用いたFe,Siの深さ方向分布シミュレーションの結果と実験により得られたFe/Si比とを比較した結果、Fe蒸着後のアニールにより、Siが表面のFe相中に次第に拡散することが明らかとなった。Fe 2p XPSスペクトル,価電子帯光電子スペクトルそれぞれを測定した結果、723Kのアニールでは-FeSiの生成は起こらず、相のみの生成が確認された。973Kでアニールを行った場合には-FeSiの生成が確認され-FeSi生成には、より高温でのアニールが必要であることが明らかになった。
鐵 桂一*; 澤田 淳
JNC TN8430 2001-006, 65 Pages, 2001/10
NETBLOCKではこれまで、亀裂交差部の透水性を把握するための試験を行ってきた。しかし、試験で使用した岩体は透水性が高いため、制御可能な試験条件下で亀裂内の流れが乱流となる可能性が指摘されている。亀裂内の流れが乱流である場合、亀裂開口幅、透水量係数を過小評価してしまうため、層流状態を達成する必要がある。本試験では、水よりも粘性の高い流体(高粘性流体)を用い、これまで使用してきたT字に交差した天然亀裂を持つ花崗岩を用いた。また高粘性流体は、メチルセルロース系の水溶液を使用した。高粘性流体を用いることにより、マノメータを広い範囲で使用でき、測定の精度を上げることができた。また、0.1wt%以上の高粘性流体を用いることで、岩体亀裂内の流れが層流になる結果が得られた。
Dung, N. P.; 村山 卓; 尾辻 勝洋*; 小畑 一一; 村上 博幸
JAERI-Tech 2001-047, 28 Pages, 2001/07
RADOS Technology社により製造されたDIS線量計の特性試験を行った。試験は、DIS線量計の均一性、フェーディング特性、線量直線性及び種々の光子エネルギーに対するエネルギー特性、方向特性について行った。照射には、国家標準とのトレーサビリティが確保されている放射線標準施設棟のX線発生装置、線照射装置を用いた。測定した線量は、個人線量当量、Hp(10),Hp(0.07)である。特性試験の結果は、個人及び環境モニタリングのためのTLD国際規格(CEI/IEC 1066)を満足しており、DIS線量計は、正式な個人線量測定システムとして適用できることがわかった。
北野 剛司*; 更田 豊志; 笹島 栄夫; 上塚 寛
JAERI-Research 2001-011, 34 Pages, 2001/03
円周方向荷重が作用する条件での被覆管の機械特性を適切に評価できるリング引張試験方法を確立するために、本研究では、有限要素法による試験片の弾塑性解析とゲージ部寸法形状を変化させた数種類の試験片を用いたリング引張試験を行い、引張方法及び試験片寸法形状について検討し、以下の結論を得た。二分割型のリング引張試験治具を用いる場合、試験片変形部(ゲージ部)を片方の治具(ハーフマンドレル)の頂部にセットし、かつ、ハーフマンドレルと試験片間の摩擦をテフロンテープにより低減することで、円周方向荷重に対する機械特性を正確に評価できる。PWR1717タイプ被覆管の円周方向単軸応力下の機械特性を適切に評価できるリング試験片の寸法形状は平行部長さ3~4mm,平行部幅2mm,リング幅5mm以上である。
斉藤 健; 山本 博之; 原口 雅晴*; 今村 元泰*; 松林 信行*; 田中 智章*; 島田 広道*; 北條 喜一
Photon Factory Activity Report 2001, (19), P. 205, 2001/00
放射光を利用したX線光電子分光法(XPS)を用い、-FeSi生成過程におけるSi, Feの深さ方向組成分布の解析を試みた。Si(111)基板表面に室温でFeを蒸着後、523K, 723K, 973Kと段階的にアニールを行い、Si/Fe組成の変化の様子を放射光を用いたXPSにより解析した。励起X線エネルギー2001000eVの範囲でFe/Si比の励起X線エネルギー依存性を解析し、深さ方向分布の解析を行った。実験結果とIMFP値を用いたFe, Siの深さ方向分布シミュレーションの結果と比較した結果、室温でFe蒸着後のアニールを行うことにより、Siが表面のFe相中に次第に拡散することが明らかとなった。その際、Fe層は基板表面に島状構造を形成することも、同時に明らかとなった。また、シミュレーションの結果、島状構造をしたシリサイドは、基板表面50%程度覆っていることも明らかとなった。
山本 博之; 馬場 祐治
Journal of the Korean Vacuum Society, 9(S2), p.84 - 88, 2000/11
X線光電子分光法(XPS)の測定において、電子の脱出深さは光電子の運動エネルギーに依存する。エネルギーが可変である放射光を利用すれば光電子の運動エネルギーを変化させ、電子の脱出深さを変化させることが可能である。この原理をもとに、われわれは放射光を用いた高エネルギーXPS(X線エネルギー範囲: 1.8~5keV)により非破壊で深さ方向分析を行う手法を開発した。本発表においてはSi熱酸化膜、酸素イオン注入層の深さ方向分析などに関する従来までの研究内容を紹介すると同時に、Al/Si界面、Ge,Ga/As酸化膜の評価などに関する最新の研究成果を述べ、本手法が化学状態に関する情報を含む深さ方向分析法として有効であることを報告する。なお、本講演・論文は表面分析研究会からの招待により、韓国・慶州で開催される第3回韓日表面分析国際シンポジウムにおいて発表されるものである。
堺 公明; 森下 正樹; 岩田 耕司; 北村 誠司
JNC TN9400 2000-012, 43 Pages, 2000/03
サイクル機構では、温度計さや管の破損を防止する観点から、渦励振および乱流励振に対する評価方法を整備するとともに、それらの実験的検証を進めている。本試験研究は、配管内水流中の円柱の渦励振に関して、従来ほとんど報告が見当たらない構造減衰の影響を調べた試験データを取得し、設計基準等で採用している渦励振の回避・抑制条件の妥当性の検討に資することを目的としている。流力振動試験は、配管によるループを用いて、配管内に突き出した片持ち支持の円柱試験体について行った。円柱試験体は合計4体で、外観寸法が同一の円柱の内部に質・量の異なる粘性体を充填することにより構造減衰を変化させた。円柱試験体の換算減衰Cnは、それぞれ、0.49,0.96,1.23,2.22であった。無次元流速(Vr)が約0.7約5の範囲(Vr=1におけるレイノルズ数:約810の4乗)で流速を漸増し円柱の変位を測定した。その結果、換算減衰0.49および0.96の試験体は、無次元流速1以上において流れ方向振動が発生したが、換算減衰1.23および2.22の試験体は、振動は、直径の1%以下のレベルに抑制され、有意な渦励振は認められなかった。流れ方向および流れ直交方向渦励振の抑制条件として、ASMEボイラ・圧力容器規格SecIII,Appendix N-1300やサイクル機構の策定した「温度計の流力振動防止のための設計方針」に用いられている判定基準「Vr3.3かつCn1.2」は、本試験体系(配管内水流片持ち支持円柱)の範囲において概ね適切であった。